地下道

2005年10月22日 In my life
横浜からの帰り道、電車がなくなってしまった。
しかたなく駅の地下道を歩いて地上へ出ようと、人の流れに紛れて彷徨っていると。
柱の陰に異様な悪寒を感じた。
ちょうど柱と柱の間隔が狭くなっていた、その間に女の人が立っていた。
髪は胸の下ぐらいまで伸びて、ボサボサで色は白髪混じりのグレーだった。
髪の毛だけじゃなく全身がグレーだった。
ホームレスなのかなんなのか、それにしては微妙に着ている服は小綺麗で、グレーのワンピース。
年齢も若いのか歳なのかわからない。
なによりその全身から発せられる強烈な負のオーラのようなものが、俺に鳥肌をたたせるほど不気味で、そして人間はこんなに悲しいというか表情ができるのか?といううような暗い顔がボサボサの髪の毛の隙間からのぞいていた。
目はうつろだし。
あれはいったいなんだったのだろうか…。

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